山下 拓也 インタビュー

プロフィールを教えて下さい。
山下拓也です。
1985年生まれ、2010年に名古屋造形芸術大学を卒業、2013年に京都市立芸術大学の彫刻科修士課程を修了しました。
現在は、名古屋市に拠点をおきながら制作をしています。

写真の作品についてお聞かせください。
L.A.coHAMA OLYMPIC’14
2014年

artist-yamashita-02
東アジアの夢/BankART life4 (※1)で展示した作品です。BankART 1929 にある展示壁を直接切っていき、切り抜いたパーツで彫刻を作り上げました。
このマスコットは、ロサンゼルス・オリンピックのマスコットです。ロサンゼルス・オリンピックは1984年に開催され、「BankART 1929」での展覧会は、2014年に開催されたのでちょうど30周年の時期でした。
その30周年になるオリンピックの使われなくなったマスコットを、そこにある空間を使って一時的に復活させる。という作品を制作しました。

※1 「BankART 1929」は横浜市が推進する歴史的建造物を活用した文化芸術創造の実験プログラムです。〒231-0002 横浜市中区海岸通3-9 TEL : 045-663-2812 FAX : 045-663-2813 http://www.bankart1929.com/

museum〆an
2014年

artist-yamashita-03
この作品は、「中村キース・ヘリング美術館」(※2)で開催された個展〝museum〆en〟でのメインの作品です。「中村キース・ヘリング美術館」は建築家 北川原温さんの設計で、その建築の一部がリニューアルオープンに向けて改装されています。
その改装の際に、廃材となった美術館の黒い外壁による真っ黒い彫刻です。美術館のサインと、キース・へリングのシンボルの犬を、彫刻全体に散りばめました。
高さが約5mあり、「中村キース・へリング美術館」に続く、杜のアプローチに展示された彫刻です。
モチーフにはアテネオリンピックのマスコットを選んでいます。

※2 Nakamura Keith Haring Collection(中村キースヘリング美術館)は、「キース・ヘリングの世界~混沌から希望へ~」をテーマに、キース・ヘリングのコレクションのみを展示する、世界で初めての美術館です。中村キース・ヘリング美術館 〒408-0044 山梨県北杜市小淵沢町10249-7 電話:0551-36-8712 http://www.nakamura-haring.co

雨に散る油 feat.横浜の
2013年

artist-yamashita-04
これは、2013年の「あいちトリエンナーレ」(※3)に出品した作品です。長者町会場の古いビルの一室を使って制作しました。
展示空間の床を彫って版元にし、床から直接刷り上げた木版画によるインスタレーションです。
このマスコットは、以前までJリーグに加盟していた「横浜フリューゲルス(1993-1998まで加盟)」のマスコットの「とび丸」をモチーフにしています。この作品も、使われなくなったマスコットを空間を使って一時的に復活させる。という作品です。ブラックライトの下で、刷り上げられたたくさんの「とび丸」と、床の版元が、暗闇の中で怪しく発光しています。

※3 「あいちトリエンナーレ」は、愛知県で2010年から3年ごとに開催される国際芸術祭。次回は2016年に開催。

大阪府茨木市の第一印象は?
ヤノベケンジさんや、名和晃平さん、木村光佑さんなどのパブリックワークが街のいたるところに設置されていて、美術に対して寛容な都市だと思いました。
また「薔薇」が色々なところでモチーフにされているのも気になりました。橋やゴミ収集車にも「薔薇」のサインが入っていて、それらを発見する度に少しテンションが上がりました。
あとは、若い子たちが、市役所付近の広場で、ダンスを踊っていたり、バイクをいじっていたりと、パブリックなスペースを上手く遊び場として活用していて、元気で活発な街という印象も受けました。

HUB-IBARAKI ART COMPETITIONにはどのような作品絵お出展する予定ですか?
僕が展示するのは、「福祉文化会館」という施設です。その施設は30年ほど前に建設された建物で、内装がとてもレトロで独特な雰囲気を持っていました。初めて行った時に、その独特な内装に惹かれた事もあって、その部分を作品に取り入れたいと思いプランニングをはじめました。
今回の作品は、彫刻を作るというのが、もうひとつのテーマなのですが、作品として完成させてしまうのではなく、作品になる少し前の段階、もう少し柔らかい状態のものを見せたいと考えています。まだ考えている途中ですが、館内の様々な内装をトレースするのに加えて、大きな彫刻を制作するため、そしてその彫刻を出品する展覧会を仮想しながら試行錯誤するものです。茨木市に長期で滞在し、いろいろ試行錯誤しながら、それらすべてを見せることができればと思っています。